今回はクラウド会計ソフトを導入していて「もう安心!」と考えているひとに向けて、それだけではまだ安心できないよ?
ということで、クラウド会計ソフトでもカバーできない部分について税理士ならこういった所をチェックしてくれる。また、こういうポイントに注意してクラウド会計ソフトを利用してほしいという点で記事にしてみたいと思います。
チェックすべきポイントは3点!
①本当に費用なの?をチェック
②売上・経費すべて入ってる?をチェック
③クラウドだから預金は合っているだろうけど他の残高は大丈夫?をチェック
順番に見ていきたいと思います。
本当に費用なの?をチェック
クラウド会計の良いところは1度登録して記憶した科目を次回の連動の際にも、同じ科目で仕訳をしてくれる点です。
これは、例えば毎月同じ取引先からの入金や反対に支払いがある場合には、1度登録した仕訳を自動で認識してくれるので非常に便利です。仕訳の手間が省けるという点がクラウド会計の1番のメリットと言えるでしょう。
そんなクラウド会計ソフトでも「支払いが資産か費用か」を自動判断する機能はありません。そのため、ユーザー自身が判断する必要があります。
資産にする判断基準は以下のとおりです:
効果が1年以上続く支出:資産計上し、効果が続く期間にわたって費用計上
10万円以上の場合:資産計上して減価償却する
中小企業で30万円未満の支払い:全額費用計上可能(年間上限300万円)
10万円以上~20万円未満:資産計上して3年で償却
取引の都度これらを判断していくことは、なかなか大変なことです。
そのため、おそらく最初の登録の段階で一旦費用にされていることが大半かと思われます。
この場合、会計上で費用にしていたとしても税金計算上は費用にならない(資産にしないといけない)ため、決算書の利益よりも思ったよりも税金が高い、ということになってしまいます。
出来れば決算の税金計算時にそうならないためにも、毎月の月次の段階で正確な損益を出す必要があります。
そのためには、やはり費用になるものとならないものを明確に分けておく必要が出てきます。
税理士も1番ここをチェックしますので、特にクラウド会計ソフトで安心している方は本当に経費でいいのか?を意識するだけで、損益のブレも少なくなると思います。
売上・経費すべて入ってる?をチェック
次にチェックするポイントは、売上・経費です。
クラウド会計ソフトの強みは通帳やクレジットカード、請求書の連携で自動仕訳をしてくれる点です。
ただ、この連携もユーザー自身が漏れなく全てのデータを連携させないと正確な決算書は作成されません。
どういうことかというと、期末に引き渡した商品や完了したサービスがあったとして、入金は来月の翌期に入ってから。というものは会計上「売掛金」として売上を認識いたします。
もちろん、請求書を発行している場合は、その請求書をシステムに連携させることが必須です。連携し忘れると、その売上は認識されません。
同様に経費も、引き渡しやサービスを期末までに受けているが、支払いが翌月の翌期に入ってからのものは、会計上「買掛金」や「未払費用」として原価や経費として計上されます。
こちらも請求書や領収書データをクラウド会計ソフトに連携や登録をしないと原価・経費の計上漏れになるわけです。
会計は「発生主義」で発生した取引を仕訳していく必要があります。
そのため、クラウド会計ソフトで連携しているから安心ではなく、こうした当月中に入金や支払いが行われていないが、実際に取引は完了しているものも全て連携が出来ているか?をチェックしていく必要があります。
クラウドだから預金は合っているだろうけど他の残高は大丈夫?をチェック
最後にチェックすべき箇所は貸借対照表の残高です。
特に預金以外の残高です。
預金については、口座の入出金明細を連携しているわけですから期首残高さえ合っていて、こちらで2重登録などイレギュラーなことがなければ、基本的には残高は合うはずです。
ただ他の科目はどうでしょうか。
例えば先ほどお話した「売掛金」や「買掛金」「未払費用」
これらは、きちんと発生主義で連携しないと正確な残高にはなっていないはずです。
同様に最初にお話した「固定資産」についてはいかがでしょうか。
これらも、本来資産なのに、費用にしていれば、正しい「固定資産」の残高になっていないことになります。
また、給与の仕訳については、所得税・住民税・社会保険料を「預り金」としてそれぞれ正確な残高を把握しておく必要があるものもあります。
これについては、初期登録や仕訳の都度手動で仕訳を修正していくことができますが、いずれにしろ全ての勘定科目が正しい残高になっているのか?の検証は毎月行う必要があります。
決算でまとめて確認することもできますが、正確な損益や綺麗な決算書を作成するのであれば、毎月正しい残高にしておく、少なくとも正しい残高にしようと意識することだけでも出来上がる試算表も少しでも良いものが出来上がるのではないでしょうか。
まとめ
クラウド会計ソフトはあくまでも最低限の残高合わせ、仕訳の手間を省ける、という最大限の魅力がありますが、必ずしも完璧なアイテムではないということを認識するのは大事となります。
今回お話したポイントを押さえれば出来上がった試算表もこれまでよりも精度はあがり、ユーザー自身の気分や安心感も変わるはずです。
より効率的に少しでも綺麗な決算書を作成できるようにこれからもクラウド会計ソフトを使ってみてください。
最近の新しいこと
保育園の入園準備(いよいよ4月から娘が保育園に。これまで平日も一緒にいた分寂しい気持ちも。ただ集団生活経験ということで毎日楽しんでもらえたら嬉しいという親心も。)
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