青色申告は個人の確定申告で耳にされた方も多いかと思いますが、法人でも青色申告というものを選択することができます。
個人事業主から法人成りされた方で青色申告の承認申請書を提出したけど、提出期限が間に合わず2期目からの適用になってしまった。。
というケースに出会ったことがあるので、今回は設立初年度で青色申告を選択することの重要性と、もし出し忘れてしまったらどうすればいいのか?という点について記事にしてみたいと思います。
目次
法人で青色申告を選択すると何がいいのか?
法人が青色申告を選択することで得られるメリットはいくつかあるのですが、特に大きなメリットとして挙げられるのは、「欠損金の繰越」でしょう。
欠損金の繰越とは、ある年度の赤字(欠損金)を翌期以降の黒字と相殺できる制度です。相殺しきれなかった赤字は最長10年間繰り越せるため、将来の税負担を軽減できます。
例えば、会社を設立した1年目に100万円の赤字(欠損金)が出たとします。2年目に100万円の黒字が出た場合、青色申告の承認を受けていれば、1年目の赤字100万円を繰り越して2年目の黒字100万円と相殺できます。
結果として、課税対象となる利益は 100万円-100万円=0万円 となり、法人税は0円となります。(厳密には赤字でも地方税の均等割という必ず発生する税金があり、東京都の場合最低金額で70,000円)
これがどれくらいインパクトがあるかというと、
繰越欠損金がないと、2期目の利益100万円に法人税・地方税合わせて約25%の税金25万円の負担が生じることになります。
そのため、繰越せた欠損金のうち使用した欠損金×その年の税率分(1期目に繰り越せた欠損金100万円を2期目に100万円使用できた場合約25万円分)、税金を抑えることができたということになります。
もしこれが、青色申告の承認を受けていない場合、この恩恵を受けることができないため、青色申告の承認申請書は必ず提出漏れがないようにしておきたいものです。
設立初期コストを資産計上できるという選択肢
設立初期コストで例えば以下のようなものは「創立費」「開業費」として資産計上することができます。
創立費(会社設立までにかかった費用)
- 定款の作成費用(公証役場での認証手数料)
- 登録免許税(法人登記の際に支払う費用)
- 司法書士・行政書士報酬(設立手続きを依頼した場合)
- 設立のための印鑑作成費用
- 設立関連の打ち合わせにかかった交通費
開業費(事業開始までにかかった費用)
- 開業前の広告宣伝費(チラシ、ウェブ広告など)
- 市場調査費用
- 事務用品・備品の購入費
- 開業準備のための研修・セミナー参加費
- 名刺作成費用
「創立費」「開業費」の良いところは「好きなタイミングで」「好きな金額」を償却できるという柔軟性を持っていることです。
つまり、初年度に全額償却することも、少額だけ償却して残りを資産として残しておくことも可能なのです。
青色申告承認申請書を出し忘れた・・じゃあどうすればいいのか?
もし不幸にして青色申告の承認申請書を提出し忘れてしまった場合、特に初年度が赤字予定であれば、次のような戦略が考えられます。
先ほどご説明した、「創立費」や「開業費」などの初期コストを初年度に償却せず、資産として貸借対照表に残しておくのです。
こうすることで、翌年以降(青色申告の承認を受けた後)に償却することで、その時点での利益と相殺することができます。
つまり、初年度に欠損金として繰り越せなかった分を、別の形で翌年以降の税負担軽減に活用するという方法です。
この戦略により、青色申告承認漏れによるダメージを最小限に抑えることができます。
まとめ
青色申告の承認申請書を提出し忘れた場合、1期目が赤字の場合、その赤字を繰越せなくなります。
もし、「提出し忘れた、提出したけど、適用が2期目からであった」という場合に繰延資産(創立費・開業費)を活用して少しでも節税するという方法について書いてみました。
ただ、提出し忘れないようにするのが1番!
そのため、少しでもお得な制度を活用するためにも、法人を設立した後ではなく、する前に1度税理士に相談するのがいいでしょう。
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